日本で古くからハレの日の魚として欠かすことのできないタイ。
一般にタイと名のつく魚はたくさんいますが、本当の「タイ」の仲間は数種類しかいません。
時として釣り物で活け〆神経抜処理をされたタイは市場価格で4000円/kgを超えることもある高級魚ですが、一方で安価な養殖物の普及は目覚ましく、一般庶民にも身近な魚となりました。
そのカロリーはいかがなものなのでしょうか?
以下にタイの仲間100gあたりのカロリーをまとめてみました。
マダイ(天然)・・・142kcal
マダイ(養殖)・・・177kcal
チダイ・・・105kcal
キダイ・・・108kcal
クロダイ・・・150kcal
一般的にタイと言えばマダイのことを指します。
年間を通して美味しい魚ではありますが、産卵を控えた春先がもっとも脂がのると言われています。
上記した通り天然の釣り物は非常に高価で多くは高級料亭や寿司屋に利用されます。
一方で巻き網や底引き網でまとまって漁獲されることも多く、時として市場価格で600円/kgくらいの値段になることもあります。
カロリーを見てみると天然物は142kcal、養殖物は177kcalとやや天然物の方が低カロリーとなっています。
これは養殖物は狭い生簀の中で飼育されるため、運動不足となり身に含まれる脂質量が天然物よりも多くなるためです。
養殖物は天然物と比べ色が黒ずんで全体的に丸みを帯びでおり、慣れればすぐに見分けることができます。
チダイはマダイに比べてやや小型のタイになります。
マダイと非常に姿が似ているのですが、えらの付け根が赤くなっていることからすぐに見分けがつきます。
マダイが刺身やすし種として利用されるのに対し、チダイは小型のため焼き物や蒸し物として利用されます。
マダイと比べ安価ですが、色合いがよく見栄えがいいため、焼物の素材として重宝します。
キダイはチダイ同様小型のタイの仲間になります。
その名の通り体色が全体的に黄色を帯びています。
主に関西地方で食される魚で、開き物として利用されることが多いです。
クロダイは別名チヌとも呼ばれ、釣りをする人間にとっては非常に馴染み深い魚です。
見た目はマダイをそのまま色だけ黒くしたような姿をしています。
上記の通り釣りの対象魚として人気がありますが、スーパーや小売店に出回ることは非常にまれです。
ざっくりとタイの仲間について説明させて頂きました。
ある程度釣りを行う人間ならすべてのタイを見たことがあるかもしれませんが、普通の人が食べるタイとはマダイのことであり、そのほとんどが養殖物といっていいでしょう。
養殖されたマダイのカロリーは上記した通り100gあたり177kcalとそこまで高くはありません。
脂身のついた肉や、マグロのトロ、脂たっぷりのサーモンなんかを食べるよりかはカロリーを抑えることができるでしょう。
ただ逆のことを言えば、177kcalという数字はそこまでヘルシーとも言い切れません。
たとえば同じ白身魚のタラは100gあたりのカロリーは77kcalと半分以下の数値となっています。
焼魚や鍋なんかに使う分にはダイエット的にみれば断然マダイよりもタラのほうがおすすめだといってもよいでしょう。
ただダイエットで大変なのは食事内容の工夫をすること。
いくらタラや鶏のささみがヘルシーだからといって毎日食べ続ければ必ず飽きてきます。
この食に対する飽きがダイエットではもっとも怖く、食に対する欲求が満たされぬままふらっとコンビニなどに立ち寄ろうものならば衝動的にお菓子やジャンクフードの爆買を行ってしまう可能性も大いにあります。
その点ではこのマダイという魚は、調理の多様性と言う点では非常に重宝します。
同じ魚でもタラは刺身では食べられない場合がほとんどですし、逆にマグロなんかはヘルシーですが刺身以外での調理法は非常に限られてしまいます。
一方でこのマダイという魚は刺身はもちろん、焼物、蒸物、煮物、揚げ物とあらゆる料理に利用することができます。
仮に1匹の1.5kgほどマダイが手に入れば、身は刺身と焼物に、頭は煮物、アラはアラ汁と多様な食べ方を楽しむことができます。
家でマダイを捌くのはちょっと大変かもしれませんが、時間があれば自分で美味しいマダイの食べ方を研究するのもいいかもしれませんね。
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